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2005年09月30日

いい匂い?臭い?part2

DSC00019.JPG

 この間、授業で「気持ちが悪い」と言ってきた生徒がいました。
その原因はその生徒の体調管理ではなくて、このバケツから出てくる臭いが原因でした。
このバケツの中身は・・・そう、「墨」です。
実は、バケツの中で墨を腐らせていたんです。(苦笑)
 以前、墨が腐ると「すごく臭い」ってこのブログで書いたんだけど
その時に臭いもさることながら、「色(墨色)も悪くなる」って書いたよね。
じゃぁ、なんで「わざと」腐らすのか・・・
それには、やっぱり訳があるからなんです。

 実は、固形の墨であってもそのままの状態でだんだんと腐っていきます。
そして墨の中では「加水分解」が常に起こっているんです。
(正倉院に納められている墨なんかは、おそらく元は「固形」であっても現在は「粉」になっているんじゃないかな・・・)
 「できたての墨」というのは、すぐに使うことができません。
出来てから、2~3年はそのままおいておくのがベストです。
で、それくらいの時間が経つと墨が「落ち着いて」使えるようになります。
そして「膠」もゆっくりとした時間をかけて腐っていきます。
何百年も経つと「膠」は完全に腐るから、その時にしか「出ない色」がある。
(もちろん、色については現在より昔の方が「良い材料」を「たくさん」使うことが出来た。ってこともあると思いますが・・・)
 でも、そんな時間が経っている、いい墨(「古墨」といいます。)はとんでもなく高い
(たぶん高級車が買えるくらい)し、使えないので何とかしなければいけない。
で、今ある墨でその色に少しでも近づけるために墨をすった状態で腐らせます。
そうすると固形の時よりも早く腐るので、古墨に近い風合いが出る可能性があります。
(「可能性がある」と言ったのは、そうすれば完璧にできるか、というと当然失敗する可能性もあるからです。)
最低1年、そして2年待てば臭いもなくなり、作品に使えるようになるかな。
それから「いい色」を出すために、クサイ臭いに耐えながら
「かき混ぜ」たり、「水を足し」たり、「布で漉し」たりします。
そんな涙ぐましい努力もあるんです。

やっぱり、墨は「生き物」なんです。


投稿者 shintaro : 2005年09月30日 21:06

コメント

やっと見ましたよ~。
けっこう真面目なこと書いてんじゃん☆
ちゃんと先生してんだなあ…と思っちゃった。

たまにはチェックしまーす。
ではでは。ババでした♪

投稿者 baba : 2005年10月03日 23:28

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