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2006年11月29日
思い通り?
今、来月の初旬が締め切りの作品を書いています。
135×105cmの大きな紙に、漢字一文字を大きな筆で表現していきます。
当然、これを書こうという題材が決まったらイメージを作ります。
第1画はこの辺からはじめて・・・
これくらいの太さで・・・
この辺は見せ場になるから、バーッとかすれさせて・・・
あれこれ考えて、半紙なんかで始めは小さく書いて。
よし、これでいこうと思ったらいよいよ大きな紙に書いていきます。
でも、やっぱり思い通りにはいかず・・・
大きな筆で毛の量も多いのに、細い線しか出なかったり
この点画はまっすぐ書こうと思っていたのにふにゃふにゃ曲がっちゃったり
かすれさせようと思って勢いよく書いたら紙が破れちゃったり
あ~ここがもうちょっとこうだったらよかったなって思ったり
なかなか自分のイメージ通りにはいかないし、
そういかない(できない)もどかしさはストレスがたまります。
作品を塗り足すことができたらすぐに解決する部分もあるんだけど
そんなわけにもいかないし。
いい筆を使っているのに、問題なのは「ふで」じゃなくて「うで」か・・・
何度も何度も書いていくうちにイライラ・・・
筆の毛の一本一本が思い通りに動かせたらいいのに・・・
この作品を書くのにもうどれだけの墨と紙と時間と労力を使ったことか・・・
本当に、何とも言えない悶々とした気分になっていきます。
でも、思い通りにいかないからこそ思いがけない線が出たりします。
特に、最初の方で「あっ、失敗した」なんて思う一瞬があると
その後で予期せぬいい線が出たりするんです。
きっと、書かなくちゃって思いすぎて力が入りすぎてるんだよね。
それに「書けた!」と思える(あくまでも自分の中だけですが)作品は
どんな風に書こうとか、こうしてやろうなんて思わずに
自然に、そして無心で書けたときにできる気がします。
そんなときは、本当に心からスカッとしていい気分になれます。
ましてやそれが認められたときは
この作品を書いてよかったなって思える瞬間です。
そんな一瞬を期待しながら日々書くと同時に、長い時間と労力を費やしてます。
でもホント、筆っていう筆記具はおもしろい。
なかなか自分の思い通りに動いてくれないけど、
時には自分の実力以上のものを出してくれることもあります。
書の作品を見る際、最初に「どんな字が書いてあるんだろう」と思わずに
まるで絵でも見るように白と黒の作品なんだとして見てみてください。
そうするととっても迫力のあるかすれや、深みのある線、
立体感のある作品構成なんかが見えてくるかもしれません。
さてさて、そんなところにまで注目してもらえるような作品が書けるよう、
あと少し、また悶々とした時間を過ごしてみます。
(なんとかいい作品ができますように・・・)
投稿者 shintaro : 2006年11月29日 09:39