校長挨拶
「星の時間」を体験する学校を目指して
この4月、新入生の皆さんと同じ気持ちでこの附属高校に赴任しました。県立高校での仕事に一つの区切りをつけ、大きな期待と小さな不安を抱きながらの登校です。例年よりも開花の早かった桜の花もじっくりと待っていてくれました。
本校は愛知教育大学のキャンパス内にある学校です。各学年120人、1クラス30人の4クラス、どちらかといえば小規模な学校です。しかし、小規模の学校であるからこそ、そこには「大きな学び」があります。研究熱心な先生方による、素晴らしい「授業」が展開されています。生徒一人ひとりに目が行き届いた、きめ細かなサポートを通して豊かな学びが実現されています。
最近「コスパ」とか「タイパ」という言葉をよく聞きます。費用対効果が高い、時間効率が良いというのが流行りでしょうか。皆さんはミヒャエル・エンデの「モモ」を読んだことがありますか?この本の表紙には「時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語」と書かれています。灰色の男たち、すなわち時間どろぼうは、友人との語らいの時間や子供たちの遊ぶ時間、本を読む時間や睡眠時間さえ「時間貯蓄銀行」に預けるようそそのかしてきます。そして「子どもは未来の人的資源だ。(中略)彼らの貴重な時間のほとんどを、役にも立たない遊びに浪費させるままにしている。」と言葉巧みにだまし、時間を奪っていくのです。そんな時間泥棒たちから時間を取り戻すべくモモは「時間の国」に向かいます。そして「星の時間」を知ります。マイスター・ホラは「いいか、宇宙には、あるとくべつな瞬間というものがときどきあるのだ。」と説明してくれます。
附属高校には「星の時間」があると思います。毎週木曜日の「総合的な探究の時間」では、大学生並みのゼミナール「附高ゼミ」を実施しています。10人から20人くらいのグループに分かれ、文学、教育問題や生物を取り巻く環境、健康福祉、スポーツ、貧困や飢餓、数学の美しさなどの研究活動をします。文字通り「とくべつな瞬間」がここにあります。
54年目になる本校で創立以来ずっと掲げてきた教育目標は、「あたたかい人間になろう。たくましい人間になろう。おおらかな人間になろう。」です。わかりやすい言葉で表現されたこの教育目標は、学校が本来持つべき役割を明確に示してくれています。変化の激しい時代、答えのない時代ともいわれるこれからの時代、この附属高校でともに「星の時間」を過ごしていきましょう。
愛知教育大学附属高等学校長
谷上 正明
教育目標
スクール・ポリシー
1 目指す生徒像(このような生徒を育てます)
- 地域と協働し、子どもを成長させられる幼小中高特などの教員養成に進む人を育てます。
- 多様性を理解し、周囲と協働して地域社会で活躍できる人を育てます。
2 本校における学び(このような学びができます)
- 「人生を切り拓く探究力」として「主体的に学び続ける力」、「他を受け入れ協働する力」、「新たな価値を創造する力」の3つの力を育む学びができます。
- 大学進学を見据えた教育課程を編成し、ICTを積極的に取り入れた少人数授業による確かな学びができます。
- 愛知教育大学との連携により、附属高校独自の経験を積み、大学レベルの教育研究に触れることができます。
3 入学を期待する生徒像(このような生徒を求めます)
- 将来、学校の先生を目指している人を求めます。
- 将来、地域に貢献したい人を求めます。
- 好奇心や探究心にあふれ、知識や理解を深め、自己を高めたい人を求めます。
- 中学校までの基礎学力を身につけた人を求めます。
進路指導
部活動
高大連携
高大連携授業
1年生は、総合的な探究の時間で愛知教育大学の先生による出張授業を受講します。大学の先生からはご自身の研究テーマについて、背景、目的、方法、苦労している点などを紹介してもらいます。将来自分がどのような職業に就き、活躍していくのか、具体的なキャリアプランを作成する中、進路実現のためにどのような学問が必要なのか考え、探究する材料としていきます。
附高ゼミ
2年生と3年生は、総合的な探究の時間で「附高ゼミ」を受講します。自分の興味・関心に応じて8講座からゼミを選択し、高校教員だけでなく、愛知教育大学の先生、大学院生のサポートを受けながら、長期間にわたって、探究活動を行います。大学の実験設備や、大学教員の専門知識をお借りすることによって、より高度な探究活動を可能とします。
発表活動としては、2年生の3月に中間報告会、3年生の10月に成果発表会を実施しています。中間報告会は、探究活動の現在地を共有することで他者から新たな視点を得る活動としています。また、成果発表会ではここまでの探究活動のまとめと今後の展望について発表し、振り返ることで今後の探究と進路の関連を見出す活動としています。
- 卒業生の探究テーマ例
- 令和5年度
- 「両生類幼生の防御形態・行動」
- 「日英のオトマトぺ比較」
- 「社会で個性を発揮するための教育」
- 令和6年度
- 「刈谷市でインクルーシブ教育を行うには」
- 「『山月記』から推測する人生」
- 「Aspergillus oryzaeによる黄色ブドウ球菌の増殖抑制について」
校歌・校章
校歌
作詞 都築彰示
作曲 小林 満
悠久の学舎はあり
我ら今ここに集いて
あたたかき人たらむとす
ああ ふたたびは還り来ぬ時
友よいざ
友情の腕組みつつ
ここをこそ母校と呼ばめ
四季の歌 野に充ちわたる
我ら今ここに学びて
たくましき人たらむとす
ああ この胸にあふるる思い
友よいざ
ひたむきに印し刻めや
青春の燃ゆる生命を
遠山の鎮もる所
我ら今ここに育ちて
おおらなる人たらむとす
ああ 若き日のはるかなる夢
友よいざ
呼吸深く瞳をあげよ
はてもなく続ける道に
附高「祝典序曲碧海野」
作詞 濱本 みちる
作曲 渡辺 康満
誇らかに響く 歌を胸に 重ねて たくましき明日(あす) かけめぐる
時ははるかに 集う母校 おおらなる瞳 持ち寄りて
アクセス
公共交通機関
・JR東海道本線 刈谷駅下車後
名鉄バス東境方面 「愛知教育大学前」(所要時間約35分)
・名鉄名古屋本線 知立駅下車後
名鉄バス東境方面 「愛知教育大学前」(所要時間約20分)
・名鉄名古屋本線 富士松駅下車後
名鉄バス東境方面 「愛知教育大学前」(所要時間約15分)
・名鉄豊田線 日進駅下車後
名鉄バス知立方面 「愛知教育大学前」(所要時間約25分)















